地上の世界がひと続きで街を形成しているように、ビルの屋上もまた、ひと続きで地上の上層にもうひとつの隠された街があるように映る。
各ビルの空調設備や、メンテナンスのためのレール、給水塔や避難はしご、テラス、用途のわからない様々な設備。
各ビルの屋上に広がるそこには「間取り」が存在しているように見え、時に部屋のような安心感すら覚えるのである。 
小さな鳥居が誰にも見られることなくひっそり立っていたり、風で運ばれて隙間に溜まった土に必死に根を張る植物もいる。
誰にも見られていない隠れ家として誰かが休んでいることもある。
都市の雑踏の中で高さという距離を持った別の世界を覗き見ることができるのである。
2021.06.01~30 BE AT TOKYO DIARY にて 関連作品 Rooftops : 30 days in June を発表。>>more
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